【ゴルフ偉人伝!多くの人に愛された現代ゴルフの父アーノルド・パーマー編】

こんにちはGOLF GUTS(ゴルフガッツ)の久我です!

今回はゴルフを愛し、ゴルフに愛された「ゴルフ界のキング」アーノルド・パーマーです。

  • 本名  アーノルド・ダニエル・パーマー(Arnold Daniel Palmer)
  • 出身 アメリカ合衆国ペンシルベニア州レイトローブ
  • 1929年9月10日〜2016年9月25日(87歳没)
  • マスターズ・トーナメント→4勝(1958年、1960年、1962年、1964年) 大会歴代2位タイ記録(1位はジャック・ニクラスの6勝)
  • 全英オープン→2勝(1961年、1962年)
  • 全米オープン→1勝(1960年)
  • シニア・プレーヤーズ選手権→2勝(1984年、1985年)
  • 全米プロシニア→1勝(1980年、1984年)
  • 全米シニアオープン→1勝(1981年)

父の影響で7歳の頃からゴルフを始めて才能を開花させウェイクフォレスト大学に進学、1954年全米アマチュアゴルフ選手権のタイトルを獲得すると、そのままプロ入りしました。翌年の1955年にプロゴルファーとしてデビューすると1958年にマスターズを初優勝。2年後の1960年、のちに「パーマー・チャージ」と呼ばれる最終日の猛チャージで全米オープンを優勝すると、翌年の1961年に全英オープンを初優勝します。

マスターズには最多連続出場記録の連続50回、74歳まで出場しました。また、永遠のライバルでもあるニクラスと並んで37回の全米プロゴルフ選手権最多出場記録を持っていますがメジャー大会の中で唯一優勝できなかったためグランドスラムを達成することはできませんでした。

しかし、果敢にピンを狙う攻撃的なプレイスタイルとファンサービスの良さに多くの人が魅了されていきました。常にピンを狙うプレイスタイルは特に印象的で、ジャック・ニクラスに「レイアップしたことがあるのか?」と聞かれると、「そんなことをしていたら、もっと勝っていたよ」と答えたほどでした。

アーノルド・パーマーの代名詞と言われているのが「ハイフィニッシュ」。右腕の強さをインパクトの時に左手を高く上げることでフックボールを防ぐポーズを多くのゴルファーが真似しました。そんな熱狂的なファンはアーノルド・パーマーの姿を追い求めてコースに押し寄せ、いつしか「アーニーズアーミー」(パーマー軍団)と呼ばれるようになり、ゴルフをメジャーなスポーツへと変えていきました。アーノルド・パーマーがゴルフというスポーツを世界に認知させたことと、その人気ぶりからゴルフトーナメントをテレビ局が生中継し始め、現代のゴルフを形作りました。

記録だけを見ると、アーノルド・パーマーはナンバーワンではないかもしれません。メジャー大会の優勝回数は、ジャック・ニクラスの18勝やタイガー・ウッズの14勝には遠く及ばない7勝で歴代の順位でいっても7位。米ツアー通算62勝も歴代5位という数字です。しかし、この数字だけではわからない、アーノルド・パーマーという存在が残した功績というのはゴルフ業界が発展していく上でなくてはならないものでした。もし、仮にアーノルド・パーマーという存在がいなかったとしたゴルフというスポーツはここまでの発展をしなかったのかもしれません。

2006年に引退いた後は慈善活動にも取り組んでいきました。もともとはアーノルド・パーマーは地元に「アーノルド・パーマー・ホスピタル・フォー・チルドレン」と名付けた小児病院を設立したりするなどして慈善活動に積極的でした。ゴルフや慈善活動の功績は多くの人に認められ、2004年にアメリカ大統領自由勲章、2012年には議会から金メダルを授与されています。また、後進のプロたちの育成にも尽力し、アメリカ国内にはアーノルド・パーマーの名前がついた大会が10以上あります。その中でも「Arnold Palmer Invitational Presented by MasterCard」日本で馴染みのある言葉だと「アーノルド・パーマー招待byマスターカード」の大会は156人が出場する通常の米PGAツアーとは異なり、枠が120人と少ないためと開催時期の関係でマスターズの前哨戦として大いに盛り上がります。

2016年9月25日に心臓疾患の合併症により87歳で逝去します。その葬儀にはジャック・ニクラス、トム・ワトソン、アーニー・エルス、フィル・ミケルソン、リッキー・ファウラー、バッバ・ワトソンなど各世代を代表する名プレーヤーたちが参列しました。ファウラーなどの若い世代はアーノルド・パーマーの現役のプレーは見たことがありません。しかし、アーノルド・パーマーのゴルフに対する想いをしっかりと引き継ぎ今後のゴルフ界をさらに発展させてくれるでしょう。

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