ゴルフ場に出てくる動物シリーズ

🦉 ナイスショットに驚くフクロウ(アメリカ・ニューハンプシャー)

ティーショットの快音が、朝の静寂を切り裂く。

その直後、すぐそばの木からふわりと飛び立つ大きな翼の影――それは一羽のフクロウ。

まるで「誰だこんなにうるさいのは」と言わんばかりに、こちらを振り返りながら森の奥へ消えていく。

そんな、どこかユーモラスで幻想的な一場面が、ニューイングランド地方・ニューハンプシャー州のゴルフ場ではしばしば目撃されている。

❖ ニューハンプシャーとフクロウの関係

アメリカ北東部に位置するニューハンプシャー州は、四季がはっきりしており、森林や湖が豊富な自然の宝庫。特に**ホンドフクロウ(Barred Owl)やアメリカワシミミズク(Great Horned Owl)**など、大型のフクロウが多く生息している。

こうしたフクロウたちは主に夜行性で、日中は木の高い枝で休んでいる。しかし、日の出直後や曇天時などは活動時間と重なることもあり、ゴルフ場で静かに休んでいたところをプレイヤーの打球音で驚かされるという場面も多い。

❖ なぜフクロウがゴルフ場にいるのか?

森に隣接したゴルフ場は、フクロウにとって非常に魅力的な環境となる。理由は以下の通り:

  • エサが豊富:野ネズミやモグラ、リスなどが多く生息している
  • 高木が多く営巣に適している
  • 人の気配があっても夜間は静か
  • プレイヤーが落とした食べ物が間接的に小動物を増やすことも

実際、あるゴルフ場では、10番ホールの脇の松の木に「常連のフクロウ」が棲みついており、ラウンドするたびに姿を見かけると話題になっている。

❖ ゴルファーとフクロウの意外な関係

プレイヤーにとってフクロウは「静かに見守ってくれる存在」のような印象がある。しかし実際には、フクロウがプレイ中の“音”に驚いて飛び立つこともしばしばある。

以下のような行動が見られる:

  • ティーショットの音で羽ばたいて逃げる
  • バンカーの脇の木に止まってラウンドを観察(?)
  • 木陰から獲物を狙っている最中にプレイヤーと目が合う

特に朝一番のスタートや、夕方の薄明かりの時間帯は、フクロウと遭遇するチャンスが高い。

ときには、打ったボールの方向に偶然飛び立つ姿が「追いかけている」ように見えることもあり、プレイヤーから歓声や笑いが起こる光景もある。

❖ フクロウとゴルフ場運営の関係

一部のゴルフ場では、フクロウの存在を保護・活用する取り組みも進んでいる:

  • フクロウの営巣箱(owl box)を設置
  • 餌動物の過剰繁殖を抑える“自然の害獣管理者”としての役割を評価
  • 公式のパンフレットやコース紹介に「フクロウスポット」が記載される

また、地元のバードウォッチャーが観察に訪れることもあり、ゴルフ場が生態観察地としても機能するようになってきている。

❖ フクロウを驚かせないための配慮

とはいえ、野生動物との共存には注意と配慮が必要だ。

フクロウにストレスを与えないためにプレイヤーができること:

  • 鳥のいる木に向かって大声を出さない
  • 木の根元に近づいて巣をのぞき込まない
  • フラッシュ撮影は控える
  • 遠くからそっと観察する

特に繁殖期(春〜初夏)には、親鳥が警戒している可能性があるため、不用意な接近は厳禁である。

🦉 ゴルフと森の“賢者”の邂逅

フクロウはしばしば「知恵の象徴」とされる鳥であり、古くから神話や寓話にも登場してきた。その眼差しはどこか人間を見透かしているようで、森の静寂のなかで出会うと、まるで“自然に試されている”ような気持ちになる。

ラウンド中にふと木の上にその姿を見つけたら――

スコアや順位のことはひとまず忘れて、その場の静けさと神秘に耳を澄ませてみるのもいい。

🦌 夜間ラウンド中に現れるシカの親子(アメリカ・ペンシルベニア州)

ナイター設備の整ったコース。フェアウェイにやわらかな照明が灯り、闇の中でもプレーが続くペンシルベニア州のゴルフ場。

静寂の中、ボールの行方を追っていると、不意に現れるシカの親子のシルエット。

子ジカを気遣うようにゆっくりと歩く母ジカの姿に、思わずクラブを持つ手が止まる。

ここは野生と人間の境界線。光と影の中で起こる、ゴルフと自然の偶然の交錯が生み出す、静かな奇跡のような瞬間だ。

❖ ペンシルベニアの豊かな自然とシカ

ペンシルベニア州は森林面積が州土の6割以上を占め、シロアシジカ(White-tailed deer / Odocoileus virginianus)の生息密度が非常に高い地域として知られている。

特に郊外や山間のゴルフ場では、森のすぐそばまでコースが迫っており、野生動物の通り道とゴルフの動線がしばしば交差する。シカは夜行性・薄明活動性であるため、夕暮れ時やナイター中のラウンドに現れることが多い。

❖ シカの親子がコースにやってくる理由

ゴルフ場がシカにとって魅力的な場所であるのには、いくつかの明確な理由がある:

  • 広く開けた視界の良い芝地:外敵の接近を察知しやすく安心
  • 柔らかく栄養豊富な芝草:若草や花が好物
  • 水辺や林が近い複合環境:飲水・隠れ家として最適
  • 人間の活動が抑えられる夜間:安心して行動できる時間帯

母ジカは特に用心深く、子ジカと行動する際は安全なルートを慎重に選ぶ。

ナイター時のゴルフ場は、人の気配があるにも関わらず静かで明るく、夜間行動に適した環境として認識されているのかもしれない。

❖ 実際の遭遇シーン

ナイトゴルフ中に目撃されるシカの親子の行動は、非常に静かで慎重だ。以下のようなシーンが報告されている:

  • ティーボックスの奥でひっそりと草を食む親子
  • 子ジカがはしゃいで小走りし、母ジカが後を追う
  • グリーン脇を横切ってフェアウェイの奥に姿を消す

照明に照らされて光る目、静かにぬるように移動するその動きに、思わず誰もが言葉を飲む。

スコアを気にしていたプレイヤーの心も、その一瞬だけは野生との対話に引き込まれる。

❖ ゴルファーがとるべき対応

シカは温和で攻撃性の少ない動物だが、子どもを連れた母ジカは警戒心が強く、刺激されると威嚇行動をとる場合もある。

そのため、遭遇時には以下の行動が推奨される:

  • 大声を出さず、静かにその場を離れる
  • カートで近づかず、ライトを直接当てない
  • 写真撮影はフラッシュ禁止
  • ボールが近くに飛んだ場合も無理に追わない

コーススタッフに報告して、必要があれば一時的にホールをスキップする対応が取られることもある。

❖ ゴルフ場としての対策と配慮

多くのペンシルベニア州のコースでは、野生動物とプレイヤーの共存を図るために、以下のような取り組みが行われている:

  • ナイター時は「野生動物注意」のアナウンスを定期的に放送
  • コース内に動物出没の痕跡があった場合、ルート調整やホール変更も検討
  • 繁殖期(5~6月)には、夜間プレーの時間を短縮することも

また、コース周辺にある看板には「野生動物との共存を楽しもう」といったメッセージが掲げられ、プレイヤーにも理解を促している。

🌙 光の中に浮かび上がる命のシルエット

芝の上に映る2つの影。

1つはボールを追う人間の影、もう1つは森からやって来た親子の命の影。

ゴルフは自然の中で行われるスポーツであり、コースという舞台は、時にこうした**“非計画の共演者”たちの物語**を生み出す。

シカの親子との遭遇は、スコア表には載らない“記憶に残る1打”になるだろう。

🦝 フェアウェイを疾走するアライグマ(アメリカ・ミネソタ州)

朝露の残るフェアウェイ、ティーショットを放ち前方に歩を進めるプレイヤーの視界を横切る灰色の影。

芝の上を器用な足取りで駆け抜けていくのは、一匹の**アライグマ(Raccoon)**だった。

その動きはまるで「ボールを追いかけている」かのように軽快で、思わずプレイヤーの顔に笑みがこぼれる――。

アメリカ中西部、特に森林と湖が点在するミネソタ州では、こうした野生動物との思いがけない“遭遇劇”がゴルフ場の日常風景になっている。

❖ アライグマとは? 特徴と生態

**アライグマ(Procyon lotor)**は北アメリカ原産の中型哺乳類。体長約60cm〜90cm、体重は5〜10kg程度。

特徴的なのは、黒いアイマスクのような模様と、縞模様の尻尾。器用な前足でドアノブを開けたり、フタを外したりするほど知能が高いことでも知られている。

もともとは夜行性だが、人間社会に適応した個体は日中でも活動するようになっており、ゴルフ場にも頻繁に姿を見せる“都市型野生動物”の代表格となっている。

❖ ゴルフ場に現れる理由

ミネソタ州のゴルフ場は、湖や湿地、森林が隣接した立地が多く、アライグマにとって理想的な生活環境が整っている。

出没の主な理由は:

  • 芝の下にいる昆虫やミミズを探すために地面を掘る
  • ゴミ箱や飲食物にアクセスしようとする
  • コース周囲の池や小川で水を探す
  • 繁殖期(春〜初夏)に行動範囲が広がる

また、クラブハウス周辺やカート道に落ちたスナックの袋や、食べ残しの香りに惹かれるケースも多く、彼らの嗅覚と好奇心が行動範囲をゴルフコースへと広げている。

❖ プレイヤーとの“接点”

アライグマは見た目が可愛らしく、動きもコミカルなため、出会ったゴルファーの多くが笑顔になる存在だ。

ただし、見かけたらすぐに**「近づかない・餌を与えない」**が鉄則である。

アライグマがフェアウェイで見せる行動の一例:

  • カートの荷物を漁ろうとする
  • 食べかけのお菓子に一直線に近づく
  • 落ちたボールやティーに興味を示す
  • ペアで芝の上を走り回る(兄弟や親子の可能性)

一見ほほえましいが、アライグマは狂犬病や寄生虫を保有している場合があり、むやみに触るのは非常に危険だ。

また、威嚇されたと感じるとシャーッと声を上げたり、引っ掻いたりすることもある。

❖ ゴルフ場の対策と配慮

ミネソタ州の多くのコースでは、アライグマ出没を想定した管理体制を整えている:

  • ゴミ箱は耐アライグマ仕様(ロック付き)に改修
  • カートに「飲食物は密閉保管」の注意書き
  • ラウンド前に「今週はアライグマの目撃あり」などの口頭アナウンス
  • 一部コースでは“アライグマ注意マップ”を掲示

加えて、常連のアライグマにはニックネームが付けられることも多く、スタッフやプレイヤーの間で“キャラクター化”されている。

たとえば、「ロッキー」「バンディット」「キャップくん」など、親しみを込めた呼び名で呼ばれながらも、あくまで“野生のまま”接することが徹底されている。

❖ ゴルフの魅力を引き立てる“野生のアクセント”

真剣勝負のラウンド中、思わぬ動物の出現は集中を切らすかもしれない。

だが、アライグマの出現が生み出すのは、どちらかと言えば**和やかな“自然のジョーク”**のような時間だ。

プレイヤーたちはスコアの話を中断し、「さっきの走ってたやつ、バッグに手をかけてたぞ」と笑い合う。

そんなシーンこそ、自然と人間が緩やかに共存している証なのかもしれない。

🏌️‍♂️ クラブを握る手と、自然へのまなざし

フェアウェイを突如横切るアライグマ。

それはスイングとは無関係の出来事だが、ラウンドの思い出には強く刻まれる。

ゴルフは自然の中で行うスポーツであり、その一打一打は、動物たちが見ているかもしれない。

スコアにばかり気を取られることなく、芝の上で生きる命に気づくこと。

それこそが、“自然との対話”としてのゴルフの醍醐味なのだ。

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