「クリーブランドのウェッジが気になるけれど、種類が多くて違いが分からない」
「ロフトは何となく分かるけれど、MIDやFULLなどのソールはどう選べばいい?」
ウェッジを探していると、このように迷う方は少なくありません。
特にクリーブランドは、ヘッド形状だけでなくソール形状にも複数の選択肢があります。そのため、最初からロフトやバンス角の数字だけを見て選ぼうとすると、かえって分かりにくくなることがあります。
レッスン現場でクラブ選びを考える場合、ひとつの整理方法としておすすめしたいのが、
①ヘッド形状を決める
②ソール形状を絞る
③最後にロフトを決める
という順番です。
今回は、初心者〜中級者の方にも分かりやすいように、クリーブランドのウェッジを「ヘッド形状」と「ソール」の2段階で整理していきます。
※この記事では2026年10月時点の国内ラインアップを参考にしています。モデルや仕様は変更される可能性があるため、購入時はメーカー公式情報をご確認ください。
クリーブランドのウェッジ選びは「ロフト」から始めなくてもいい
ウェッジ選びというと、
- 50度にするか52度にするか
- 56度か58度か
- バンスは何度がいいか
といった数字から考えがちです。
もちろんロフト角は重要です。
ただし実際には、
「構えたときに安心できるか」
「ミスへの強さを重視するか」
「フェースを開いて使いたいか」
「フルショットを多く打つか」
といった使い方によって、向いているヘッドやソールが変わる可能性があります。
そのため、数字を細かく比較する前に、まず「どのタイプのヘッドが自分に合いそうか」を整理したほうが選びやすくなります。
まずはヘッド形状から絞る
2026年10月時点のクリーブランドには、大きく分けると性格の異なるウェッジがあります。
代表的なのが、
- RTZ 2
- CBZ
- RT i-FORGED
- SMART SOLE FULL-FACE
です。
それぞれ「どれが一番優れている」ということではありません。
何を重視するかによって選択肢が変わると考えるのが自然です。
RTZ 2|オーソドックスな形状から細かくソールを選びたい人
RTZ 2は、クリーブランドらしい伝統的なティアドロップ型のヘッド形状を採用しています。
公式には、安心感を持たせながらフェースを開くショットなどもイメージしやすい形状として設計されています。さらに、MID・FULL・LOW・588・ADAPTなど複数のソールグラインドが用意されています。
そのため、
- 通常のアプローチ
- バンカー
- ラフ
- フェースを開くショット
- フルショット
など、さまざまな使い方を想定して細かくセッティングしたい方に向いている傾向があります。
ただし、選択肢が多いことはメリットである一方、「どれを選べばいいか分からない」という状態にもなりやすいモデルです。
そのためRTZ 2を選ぶ場合は、ヘッドを気に入ったあとに自分の入射傾向とよくプレーするライからソールを絞ることが重要です。
CBZ|ミスへの寛容性を優先したい人
CBZはキャビティバック構造を採用したウェッジです。
メーカーでは、打点が多少ずれたショットでも飛距離や方向の安定性を高めることを狙った設計とされています。
ウェッジでも、
「芯に当たらないことがある」
「フルショットでも使いたい」
「アイアンから違和感なくつなげたい」
という方には候補になりやすいタイプです。
特に初心者〜中級者の場合、ウェッジだからといって小ぶりなヘッドを選ぶ必要はありません。
構えたときに少し大きめのヘッドのほうが安心して振れるのであれば、それも重要な判断材料になります。
RT i-FORGED|シャープな形状や打感を重視したい人
RT i-FORGEDは、S15Cという軟鉄素材を使用した鍛造ウェッジです。
公式には、プロや上級者の意見を取り入れたシャープで直線的な形状を採用しながら、安定性や寛容性にも配慮したモデルとされています。
そのため、
- アイアンからウェッジまでシャープな顔を好む
- 打感を重視したい
- ターゲットに対してすっきり構えたい
という方には比較しやすい選択肢です。
ただし、「鍛造だから上級者用」「キャビティだから初心者用」と単純に分ける必要はありません。
構えやすさや打点傾向には個人差があります。
実際に構えたときの見え方と、打ったときのミスの出方を確認したうえで判断するほうが現実的です。
SMART SOLE FULL-FACE|シンプルにショートゲームを助けてもらいたい人
もうひとつの選択肢がSMART SOLE FULL-FACEです。
大型ヘッドを採用し、ショートゲームでの寛容性を重視したシリーズとして展開されています。現在は用途別にTYPE-C・TYPE-G・TYPE-S・TYPE-Lがあります。
「ウェッジで細かく球を操作したい」というより、
- アプローチへの苦手意識が強い
- バンカーをシンプルにしたい
- できるだけクラブに助けてもらいたい
という場合には、RTZ 2などとは別方向の候補として考えられます。
ヘッドが決まったらソールを選ぶ
ここからがウェッジ選びで迷いやすい部分です。
ソールとは、クラブヘッドの地面に接する底の部分です。
ウェッジではこの部分の幅や丸み、削り方などによって、芝や砂との接触の仕方が変わります。
ただし、
「このスイングならこのソール」
と一対一で決められるものではありません。
入射角、フェースの開き方、芝の硬さ、砂質、よく使うショットなど複数の要素が関係するため、以下はあくまで選び方の目安として考えてください。
RTZ 2のMID|最初に比較しやすい基準
RTZ 2のMIDは、メーカーでも寛容性と操作性のバランスを取った汎用性の高いソールとして位置づけられています。
さまざまなコンディションやスイングタイプへの対応を想定した設計です。
そのため、
「自分がLOW向きなのかFULL向きなのか分からない」
という場合には、MIDを基準に試打すると違いを整理しやすくなります。
MIDを打ってから、
「もう少し地面に刺さりにくくしたい」
「もう少しフェースを開きやすくしたい」
などを考えていく方法です。
RTZ 2のFULL|ダフリや柔らかいライが気になる場合
FULLは比較的しっかりソールを使いやすいタイプです。
メーカーでは、ダフリへの寛容性、バンカーや深いラフ、軟らかいコンディションなどを想定した設計としています。
一般的には、
- 地面にヘッドが入りやすい
- ダフリが多い
- 柔らかい芝から打つことが多い
- バンカーでソールを使いたい
という方が比較してみる価値があります。
ただし、単純に「ダフる人=FULL」と決めるわけではありません。
構え方やボール位置など別の原因でダフっているケースもあるため、クラブだけで解決しようとしないことも大切です。
RTZ 2のLOW|硬いライや操作性を重視する場合
LOWはヒール、トウ、後方部分などを削り、フェース操作をしやすくした設計です。
メーカーでは、硬めのコンディションやクリーンにボールをとらえるタイプ、多彩なショットを使うプレーヤーに向けた選択肢としています。
例えば、
- 硬めの芝から打つことが多い
- フェースを開いて使うことが多い
- ソールの接地感を小さくしたい
といった場合には候補になります。
一方で、ソールを上手く使えていない状態で低バンス・削りの多いモデルへ変更すると、ミスが減るとは限りません。
特に初心者の場合は、見た目の格好良さだけでLOWを選ばず、実際の芝やマットから打って比較することをおすすめします。
RTZ 2の588|FULLと操作性の中間を探したい人
RTZ 2では「588」という新しいグラインドも用意されています。
クリーブランドの過去の代表的なウェッジ「588」から着想を得たもので、低めのリーディングエッジとフルソールを組み合わせながら、ヒール側などに調整を加えた設計です。
FULLほど単純に寛容性へ振るのではなく、
ソールを使う安心感とフェース操作の両方を求める
という場合に比較したい選択肢です。
ADAPTはフェースを開くショットを多用する人向け
ADAPTはFULL-FACE仕様で、フェース全面に溝が入っています。
メーカーでは、ロブショットなどフェースを開くショットを多用するプレーヤーや、より操作性を求めるプレーヤーを想定しています。
初心者だから使用できないわけではありません。
ただし、フェースを開く必要性がそれほどない方の場合は、まず通常のMIDなどと打ち比べたほうが、自分に必要な機能か判断しやすいでしょう。
CBZではロフトによってソールが変わる
CBZの場合は、RTZ 2のように同じロフトで多数のグラインドから選択する方式ではありません。
ロフトごとに用途を想定したソールが設定されています。
公式では、
- 46〜52度:V-SOLE
- 54・56度:S-SOLE
- 58度:C-SOLE
という構成です。
V-SOLEはフルショットやスクエアに構えるショット、S-SOLEはバンカーやラフなど、C-SOLEはフェースを開く場面などを考慮した設計になっています。
つまりCBZは、
プレーヤー自身が細かくグラインドを選ぶというより、ロフトに合わせてメーカー側である程度用途を整理している
と考えると分かりやすいでしょう。
ウェッジ選びをあまり複雑にしたくない方には、この考え方もメリットになります。
30秒で確認|自分はどの方向から試す?
購入前に、次の項目を確認してみてください。
CBZから試しやすい人
□ ウェッジでもミスヒットが多い
□ フルショットを多く使う
□ アイアンに近い安心感が欲しい
□ 細かなソール選びをシンプルにしたい
RTZ 2から試しやすい人
□ アプローチの打ち分けをしたい
□ バンカーやラフでも使い分けたい
□ ソールまで細かく選びたい
□ フェースを開くショットも使う
RT i-FORGEDから試しやすい人
□ シャープな顔が構えやすい
□ 軟鉄鍛造の打感を重視したい
□ アイアンとの見た目のつながりを大切にしたい
SMART SOLEから試しやすい人
□ アプローチへの苦手意識が強い
□ 操作性より寛容性を優先したい
□ ショートゲームをできるだけシンプルにしたい
もちろん、これはあくまで最初に試すモデルを絞るための目安です。
「バンス角の数字だけ」で決めないことも大切
ウェッジを調べ始めると、「バンス6度」「10度」「12度」といった数字が気になると思います。
しかし実際の地面との当たり方は、バンス角だけでは決まりません。
ソール幅や丸み、ヒール・トウ側の削り、フェースを開いた量などによっても、クラブの接地の仕方は変わります。
そのため、
「バンスが大きいからダフらない」
「バンスが小さいから抜けがいい」
と単純に判断するのは避けたほうがよいでしょう。
メーカー自身も製品によって独自の測定方法による実効バンス角を表記しており、一般的な計測値と異なる場合があると案内しています。
数字は比較材料のひとつとして考えるのがおすすめです。
ウェッジ選びで見落としやすいのが「実際の入射」
自分では、
「払い打っている」
「かなり打ち込んでいる」
と思っていても、実際のクラブの入り方がイメージと違っていることがあります。
さらに、
- ボール位置
- アドレス
- ハンドファーストの程度
- フェースの開閉
- 使用する芝やマット
などによっても結果は変化します。
そのため、ウェッジを選ぶときは、自己申告だけでソールを決めるより、
実際のショットとミスの傾向を確認して選ぶ
ほうが合理的です。
初心者ほど「一番やさしいモデル」を探しすぎなくていい
ウェッジ選びでは「初心者向けはどれですか?」と聞かれることがあります。
しかし、初心者だからCBZ、上級者だからRTZ 2という単純な分け方ではありません。
例えば、初心者でも小ぶりなヘッドのほうが構えやすい方はいます。
逆に経験のあるゴルファーでも、ミスへの寛容性を求めてキャビティタイプを選ぶケースがあります。
大切なのはレベルだけではなく、
自分が何に困っているのか
を明確にすることです。
まとめ|クリーブランドのウェッジは「ヘッド→ソール→ロフト」で考える
クリーブランドのウェッジを選ぶときは、最初から細かなスペック表を見る必要はありません。
まず、
①ヘッド形状を決める
②ソールを絞る
③最後にロフトを決める
という順番で整理すると、自分に必要なものが見えやすくなります。
大まかには、
寛容性を重視するならCBZ
ソールまで細かく選びたいならRTZ 2
シャープな形状と打感を重視するならRT i-FORGED
ショートゲームをシンプルにしたいならSMART SOLE
というところから比較すると分かりやすいでしょう。
そのうえでRTZ 2を選ぶなら、MIDを基準としてFULL・LOW・588・ADAPTとの差を確認していく方法があります。
ただし、ウェッジと地面の接触はスイングやライによって変わります。
ソール選びだけでミスを直そうとして、無理に入射角や手の使い方を変える必要はありません。極端な打ち方を自己流で試すと、かえって動きが複雑になったり、身体に負担がかかったりする可能性もあります。
クラブ選びで迷っている場合は、まず自分のアプローチで、
「どこに当たっているか」
「ヘッドがどのように地面へ入っているか」
「どのミスが多いか」
を確認することが第一歩です。
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